1Q84



ヤングタンのベースのタカノです。
村上春樹1Q84を読み終わりました。
やっぱ面白かったです。一気読み出来ました。

以下、個人的な感想です。

昔の村上春樹は「オレの内面」=「世界」といった小説のようでした。
何か色々事件が起きている風だけど、そんなことはあまり関係なく、
今思っている私の知覚が世界だ、というような。

でも、「ねじまき鳥」あたりから、ノモンハンとか宗教とか暴力とか、
現実の世界で起きている事を取り上げ始めていて、
色々と殺伐として無慈悲な事件が起きている、その現実に対して
立ち向かう「オレ(の内面)」VS「世界」といった感じになりました。
同時代性の意味合いが強くなったというのでしょうか。

まあ言葉にすると相当イタイです。
一歩間違えば電波が飛んでいるのですが、
それを濃密に重厚に、かつエンターテイメントに描いてしまうのだから凄い。

book1,2はこれまでの流れを汲んで、主人公がより殺伐とした世界に
対して立ち向かっていき、また心の中に深く潜っていくものでした。
でもおそらく、これからは次のスタイルの小説に移るんじゃないでしょうか。
それがbook3,4になるのか?と思いました。