ソラトネの曲解説その1
ヤングタンのベースのタカノです。
今回から「ソラトネ」の全曲解説を始めようかなーと思います。既に持っている方は、これを読んでもらえれば曲の新たな一面が見れて面白いんじゃないかと。
ただホームページにもバンドメンバーのインタビューが載っているので、それとは別の観点から書かなければ。こちらでは特に演奏という観点から書こうと思います。僕はベースなので、「何を考えてベースを弾いたのか?」ということも書きます。あと、メンバーを誉める発言が随所に出てきて気持ち悪いかもしれないけど、そいつは我慢してもらうしかないな。
- ストロベリーシロップアンドソルト
アルバム収録用の曲が9曲出来上がっていて、「じゃあ足りないピースは何か」というところから、キメの多い速い曲をやろう、という事で出来上がった曲。でも実は最初はもうちょっとまろやかな曲でした(どんなやねん)。でも何か一味足りないと思ってたら、ケイさんがフーファイターズのようなギターを弾き、急にテンポも上がってロックな曲に変わっていってこうなりました。
演奏だけだとかなりロックで、これまでのヤングタンぽくないと思われそうな曲だけど、歌詞にストロベリーシロップアンドソルト、という青い切ない感じのフレーズが出てきて、そのギャップで途端にヤングタンらしくなる。
この曲のキメ(Bメロやギターソロ前などで出てくる箇所のこと)はよく聴くと、全部違う音の回しでやってます。
あとベースは、どうすればサビでより疾走感が出るかを考えながら弾いてます。Aメロでは少し重く、キメの部分もシャープにガッガッと弾く事でサビとのギャップを出そうと。最後のサビのフレーズでベースのフレーズをオクターブ高く弾いたら、ミヤくんがそれに合わせたドラムのフレーズを入れてくれた。
- ライドオンサウンド
これはギターのケイさん、ドラムのミヤくん、僕の三人で演奏を作った曲に、シンノさんが歌メロを乗せてくれて出来た。ケイさんがリズムギターを弾いてます。ケイさんのテレキャスギターや音作りが、一弦一弦を鳴らすようにしていて、その音によって出来上がるリズムの感じも含め、グルーブがある曲。グルーブというと何のことか分からないと思いますが、リズムがある曲を爆音でかけると腰で聴く感じになるんですね。頭の中では円をグルグル回すイメージで弾いてます。この曲は演奏していてとても楽しい曲です。実はライブで演奏しても、評判の良い曲は他の曲に集中してしまっていたのを残念に思ってたんですが、この間のライブではこの曲の人気が高かったので嬉しかったです。多分、これはノリが大事な曲なので、その時のバンドの状態がダイレクトに反映されるんではないか。
シンノさんのギターがAメロ途中から重なってきて、Bメロでは白玉でバーンと伸ばす所がこの曲の緩急になっていると思います。AメロのAll for today、の語感が好き。何となくミヤくんも気にいってるように見える。ベースはBメロのフレーズが頭に浮かんだとき、これはすごいと自画自賛していました。
- 方々
これも三人で作りました。で、そのままケイさんが歌った方が似合うんじゃねえか?という話になり、ケイさんが歌ってます。
まずAメロとBメロのギターのフレーズがあり、これをイントロも含めて何とか違った展開にしなければ、と思ってベースのフレーズを作っていきました。なので結構リズムに凝ってます。ベースのフレーズを考える時、ケイさんに曲のイメージを聴いたら、夜の山の中の真っ暗な中、遠くに光がかすかに見える寂しい感じ、と言ってたので、そんな風に弾いた。ミヤくんはその中を電車が走っている感じもするぞ、と言ってサビのドラムを叩いています。だからか、結構情景的な曲になったと思います。これもBメロのベースが出来たとき、すげーと思いました(笑)。あのベースのメロディーを弾くのが大事な曲だと思って、オンコード(ギターのコードとベースのコードのルート音が違う、という意味ですが日本語に聴こえないなー)で弾いています。
まあこんな感じで、あと2回ほど続きます。しばらくお付き合いくださいませー。
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